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[ブックログ]情報のみかた

自分で言っておきながら、毎週書くのは結構キツイです....(苦笑) といいつつ、がんばってみます。


「情報のみかた」 / 山田奨治 (弘文堂 ISBN4-335-55102-9)

先に申し上げておきますとこの本は子供(小学生)向けです。その証拠に漢字にはきちんとふり仮名がついてますし。全体で230ページそこそこで、しかも文字大き目だし、すぐに読み終えられるし。
だが、しかし。
その内容は実に興味深く、著者本人があとがきに書いているように「大学生でもじゅうぶんに読みごたえのある内容」です。もちろん社会人でも。
それは情報をめぐる基礎の部分を取り扱っているからで、また取り上げている題材もこの著者ならではと思われる浮世絵や古墳、仏像などオリジナリティあるものです。

じゃ、こういった日本古来の文化を題材に扱いながら、情報のどういったことを取り上げているのかといえば、物事の分析とは?といった情報処理の基礎中の基礎から、平均・分散・正規分布といった統計処理の基礎の説明、最新のネットワーク科学にもつながってくる物事の関連性を可視化することや、模倣と創作に絡む著作権の問題や、はては情報の保存で常にネックとなる保存メディアのあり方、などなど。
こんな薄い本によくこんだけ詰め込んだなぁと思わずうなってしまいます。

もちろん子供向けということもあって、一つ一つの話題をそんなに深くは掘り下げることはないのですけど、たとえば統計処理の基本くらいは自分で理解しているつ・も・り、でしたが、第5章で出てくる事例調査の意義なんてのはあまり考えてなかったなぁとか、第11章で出てくるような和歌や中国の故事などの教養が自分にないのもよく分かります(苦笑)。

もちろん、大人の方はこの本を起点に興味の出てきた分野の書籍を読んで勉強するのは非常によいと思います。統計処理関係(といっても、これも数値解析から多変数解析とかいろいろと大変ですが)や、著作権関連、 とかも、ネットが普及した現代では抜きに考えられないし。

あと、この本、結構装丁も凝っていて、表紙の絵はだまし絵というかそんなのが使ってあるし、中身のページを開いたときに、左上の部分にパラパラ漫画よろしく美人画から幽霊へのモーフィングが見れるようにしてあったりと、ちょっとしたところにも工夫があって楽しいです。

今の世の中、テレビなんかでもしきりに社会学ぽい説明などで統計数字(の様なもの)を扱ってみたりしますが、そういったものの見方への正しい理解と姿勢というのはやはり基礎がきっちり分からないと身につかないのです。そういう意味では、子供は言うまでもないのですけど、世の大人の皆さんが基礎を学びなおすよいきっかけの一冊であると思います。文系だからわかんなーいなんていういいわけは禁物ですよ。この本の著者自身は数学は苦手で嫌いだと言っているのですから。

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情報のみかた

2007年04月12日 17:00に投稿された記事です。

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