教えて!コンシェルジュ!: 2014年11月アーカイブ | FM FUKUOKA
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2014年11月アーカイブ

             テーマ「芸術の秋を楽しもう」

  • Web Staff (2014年11月28日 14:35)

コンシェルジュ 福岡アジア美術館 学芸課 山本裕子さん

福岡アジア美術館で11月30日まで開催されている「福岡アジア美術トリエンナーレ」。
今回は、芸術の秋を楽しむというテーマで、お送りしました。

福岡アジア美術館は、1999年にオープン、今年で15周年を迎えました。
福岡アジア美術館についてはこちらを⇒http://faam.city.fukuoka.lg.jp/about/abt_index.html

アジア美術館.jpg
アジアの近現代、そして新しい美術作品を扱っている美術館。日本で言うところの
明治時代以降の作品を専門に扱っています。(山木さん談)

元々は仏像の研究をされていて、沢山の学芸員さんと触れる機会があり、その中で
面白そうな仕事だな、と魅力に取りつかれ、学芸員を志したという山木さん。
福岡アジア美術館創設時から働いていらっしゃる方のお一人です。

今村「福岡アジア美術館、特に他の美術館と違って、ここに
  こだわっている、と言う点はありますか?」
山木さん「展示するアジア作品のアジアの範囲を決めていまして、
  北はモンゴル、西はパキスタン。そして、南はインドネシアという事で、
  21か国、地域を対象としているんですね。アジアという事で、もちろん日本の作品も
  あります。しかし、福岡には福岡市美術館がございますので、日本の作品展は
  そちらですることが多いですね。」

今村「アジア美術の特徴と言いますか、良さってどんな所にあると
  思われますか??」
山木さん「アジアと一言で言いましても、21か国、地域、それぞれ
  歴史とか宗教、文化全て違ってますので、その国ごとに、色んな表現と言うか
  美術作品が たくさんあるんですね。で、なかなかそれを皆さん知らないので、
  私たちが調べて、これはもっと知ってもらいたい、と言うものを展覧会として企画して
  皆さんにご紹介する、という事をやっています。」

  「で、大きく言いますと、アジア美術全体の傾向として、映像を使った作品が、
  メインになってきた、と感じます。」

今村「え?それはどういった映像になるんですか?」
山木さん「映画みたいなものだとか、そういったストーリが
  あるものではなくって、短い中に、映像としてあるものです。
  本当に、映像と言っても、一言でいえない、色んな表現の映像があるんですね。」

今村「でも、映像だけの展覧会ってどう表現していくんですか?」
山木さん「現代美術の展覧会は、映像が本当に多くって、
  福岡アジアトリエンナーレでも 半分くらいは映像の作品となっています。
  展示の仕方としては、モニターで見せる場合もありますし、プロジェクターで
  上映するていうのもあるんですけど、4面で構成する作品もあります。」

とりえんな_450.jpg
イメージ 部屋の壁4面を使って作品を表現する
山木さん「4方向すべてに映像が映し出されていて、部屋の真ん中で
  映像を見る、と言う楽しみ方です。体感する、といった感覚ですよね。」

今村「若い方々が、物を作るではなくって、you tubeなどで
  作品を公開する、といった感じになってきているんですかね?」
山木さん「たぶん、コンピューターが普及して、ビデオカメラも
  小型で精巧な物が出て来てますので、自分で撮影して、それをコンピューターで
  編集するという作業が、わりと簡単に出来るようになったのではないか?と
  思うんですね。なので、非常に小さい国、例えばブータンとか、ミャンマーとか
  割と現代美術が盛んではない国でも、映像の作家が出てきているんです。」

今村「へぇ、ネットとかって、中国とか韓国とかが特化していると
  思っていましたけど、そうではないんですね。」
山木さん「そうですね。どこの国でも見られますよね。」
今村「まあ、映している内容は違えど、ってことなんですね。」

福岡アジア美術館開館から学芸員として働かれている山木さん。
アジア各地から、直接アーティストに来ていただく機会も多く、様々なアーティストに
会われてきました。
山木さん「アジア美術館では、作品を収集展示するだけではなくて、
  アジアからアーティストや研究者を呼んで、数か月間滞在してもらって、
  それぞれ制作や研究などの活動をして頂く プログラムも行っています。私は今その
  福岡に呼んだアーティストの お世話をするセクションにいます。
  そこでは、実際に来たアーティストが これを作りたい!と言う物を実際に製作する
  お手伝いといいますか、アレンジなどをやっています。」
今村「今まででどのくらいのアーティストの方に会われましたか?」
山木さん「だいたい今は、年間アーティスト4人と研究者お二人を
  だいたい招聘しているので、1年で大体6人、15年とすると、美術館としてはかなりの
  人数を呼んでいますが、私自身は、このセクションに来て3年くらいなので、そんなに
  多くは、ないんですよね。」

今村「今までで一番印象に残っている方は・・・」
山木さん「映像作品だったんですけど、蛙を使いたいと。しかも、
  解剖直後の蛙を使いたい。どうしたものか??という事で、ある大学に行って、
  解剖し終わった蛙を使わせてほしいとお願いしました。そして、その大学に行って、
  解剖する部屋の隣に部屋を借りて、解剖された蛙をすぐに持ってきてもらい、
  その蛙に電流を流す、と言う依頼でした。」

  その他にも・・・
  歯ブラシを沢山集めてほしい!と言う依頼。しかも新品ではなく、使った歯ブラシ、
  という事で、ホテルなど様々な所にお願いして頼んだ。

  福岡の土を使って土器を作りたい、など。とにかく突拍子もない依頼を
  数々受けてこられたそうです。
  その依頼を受けた時は、何が出来上がるんだろう?と思ったそうですが、完成した
  作品を見ると「なるほど!」と思うんだそうです。

  そんな現代アジア美術のお祭り、福岡アジアトリエンナーレについて、
  次回はお伺いします。

  オンエア曲
  イッツ・トゥー・レイト/エイミー・グラント
  セパレイトウェイズ/ フェイ・ウォン

  


              「皆既月食と宇宙の不思議」

  • Web Staff (2014年11月17日 15:00)

       コンシェルジュ 星のふるさと 星の文化村 妹川さん

今回も、宇宙の不思議、そして皆既月食についてお話をお伺いしました。

星に魅了された地球人の一人、妹川さん。今年の夏のお話しをお伺いしました・・・
しかし・・・
妹川さん「今思い出しても涙が出るくらい・・・晴れませんでした。
  8月11日のスーパームーンもなかなか見る事が出来ませんでしたし、8月12日の
  ペルセウス座流星群も、今年は、私が見た限りでは1つも確認できていません・・・。涙」

星の文化村で訪れた方々に星をご案内するお仕事をされている妹川さん。
今年は、お客さんにも大変申し訳なかった・・・と涙しておりました。

しかし・・・空気が澄んでくる季節。星が綺麗に見える季節でもあります!そこで、妹川さんに
星を綺麗に見る方法などをお伺いしました!!

       星を綺麗に見るための、場所、方法は・・・?
妹川さん「遠くにある天体の光を目にするわけですので、
  日ごろから、眼鏡やコンタクトレンズなどを使用されている方は、それを使っていただいて
  星の光を、ちゃんと網膜まで届かせるためには、矯正視力をオススメしています。」
今村「なるほど!要は、お昼間と同じ状態で、と言う事ですね!!」

妹川さん「さぁ、ではお出かけ先をどこにしましょうか?となってきますが
  やっぱり 明るい街中よりは山で巣とか、海ですとか、人工の光のより少ない
  ちゃんと星空の光を、私たちの目が、多く受け止めるようなコンディションにあるところ。
  ただ、やたら暗いところを優先されましても、今度は安全性がどうかな、と思われるところも
  ありますので、訪れる所は、お昼、明るい時に1回行った事のある、安全が
  確認されている場所ですね!安全が第一です!」

今村「わかりました!じゃあ、何を持って行ったらいいですか?」
妹川さん「はい!場所に着きました!!今度は方角を知りたいですよね!
  おおまかな、何時ごろどの方向に、何が見えるか?と言う情報はある程度あるんですが
  特に初めて訪れた所など、ちょっと雲がかかったりなんかすると、どの方向を
  向いているのか、分からなくなってしまう事があります。なので、簡単な方位磁石があれば
  いいですよね。今は、スマートフォンにもそういったアプリもありますので、それを
  利用すればいいと思います。では、方角がわかりました!!次は星座早見盤です!
  これを実際に夜空にかざしていただいて、実際に目に見えている星と早見盤の星が
  特定できると言うのは、一つづつ発見できて楽しいと思います。
  
  で、今度は、その早見盤を見るために 明るい光を使ってしまうと、実際のお星さまが
  見えなくなってしまいますので赤いハンカチ
  赤いセロファンを使って頂いた、懐中電灯やライトをフィルター代わりに
  されると、目に負担な、刺激も無く楽しめると思います。」

     
      望遠鏡、双眼鏡で楽しむ前に 肉眼で・・・
妹川さん「まず、何かを使う前に、肉眼で楽しんで下さい。
  そして、私たちは地球にいるんだ!地球から私たちはお星さまの光を観てるんだ!
  と言う事を実感して頂きたいですね!!」

  さぁぁぁぁぁ!!!!そして、今度は欲が出てきます!!

妹川さん「双眼鏡があったら、数倍楽しいですよ!!
  とにかく、見える星が、けた違いに増えていきます!!」
今村「へぇ。双眼鏡で???望遠鏡だと思っていました!」
妹川さん「そうなんです!双眼鏡の利点としては、望遠鏡の様に
  組み立てなくていいので、そのまますぐに使えますし、倍率が低いと言う事は、
  視野は普通で見ているのと 数十分の一と狭くなりますけれども、望遠鏡と比べますと
  その十倍くらいはカバーしているんです。だから、特定の天体を見る時に、
  望遠鏡だと合わせるのが難しい!と言う方が多いんです。しかし、双眼鏡は
  比較的、感覚として、その星を容易に捉えることが出来ると思います。」
今村「じゃあ、素人にはもってこいですよね。」
妹川さん「いや、初心者じゃなくても双眼鏡は必需品です。
  これで数倍は楽しめると思います。しかし、双眼鏡と言っても、1キロ2キロはあります。
  双眼鏡を手に持つのではなく、3脚に固定すると、自分も楽ですし、一緒にいた方も
  一緒の星を楽しむ事が出来ますよね!」
  
  それともう一つの注意点ですが・・・

妹川さん「あんまり空がいい所でよく見える双眼鏡を使うと、
   星が見えすぎて、めまいがしてきます!
  ご注意を!!」

  とにかく、夜は寒いですので、暖かい格好でお出かけください!!

  そして・・・星の文化村に興味があると言う方、是非こちらも覗いていただいて、
  お問合せ下さい!!

  星の文化村⇒http://www.hoshinofurusato.com/information/constellation/

オンエア曲
空に星が綺麗 / 斉藤和義
ムーンライトセレナーデ/CICAGO


  


                「星空を眺めよう」

  • Web Staff (2014年11月14日 14:50)

コンシェルジュ 星のふるさと 星の文化館 妹川さん

皆さん、空・・・眺めていますか??これから
ますます星空が綺麗な季節になってきます。そこで、今回はその星空、宇宙について
お話ししていこうと思います。

妹川さんは、日本で唯一「星」と言う名前がついている「星の村」にある
「星の文化館」で、訪れた方々に、星のすばらしさ、宇宙の楽しさを教えてくれています。

星の文化館は・・・空気が澄んでいる星野村は、星の美しさも格別。季節折々、
時間ごとに移り変わる星空は見ていると、いつのまにか時間を忘れてしまうほど。
口径65センチの九州最大級の反射望遠鏡で星を身近に感じるだけでなく、
プラネタリウムで星をしっかり学ぶこともできます。
そう、とっても綺麗なんです!!
妹川さんがご登場いただいた9月12日は、出演して頂くべく出演して頂いた、
そんな日だったんです!!(あまりの偶然にスタッフも妹川さんもビックリ!)
どんな日だったかと言うと・・・
今から22年前の9月12日、星の文化館がオープンしたその翌年になるんですが、
1992年9月12日、毛利衛宇宙飛行士がスペースシャトル「エンデバー」で
宇宙へ旅立った事にちなんで、9月12日は「宇宙の日」だったんです!!

妹川さん、大興奮です!!
毛利さん.jpg
1992年9月12日にエンデバーで宇宙へ旅立った毛利さん

星の文化館ってどんな所ですか?改めて教えて下さい。
妹川さん「日本には、天体望遠鏡で星空を見る事が出来る
  いわゆる公開天文台と言うのが400カ所以上あります。・・・
  ここで、妹川さんは、今村さんに今までどこか行った事はありますか?と質問します。
  
  なんと、今村さんはプラネタリウムが好きで、九州にある公開天文台にはかなりの数
  行っていることが判明!実は星空好きだったんですねぇぇぇ?

妹川さん「で、実は、天文台の数より、プラネタリウムの数の方が
  少ないんです・・・。と言う事は、天文台単独の所が多いんです。そういった中、
  かつて八女郡星野村という、日本で最後まで、星と言う名前を残した自治体がありまして
  その自治体のふるさと創生事業と申しますか、当時、口径65センチの九州最大級の
  反射望遠鏡を設置した公開天文台として、スタートしています。
  望遠鏡.JPG
こちらがその望遠鏡!!屋根も開閉式です。

  さらに、レストランや宿泊施設もありますので、遠方からのお客様もゆっくりと
  お過ごしいただけます。また小さなプラネタリウムも設置させて頂いております。」

 妹川さんは、宇宙に魅了された地球人のお1人と言う事で今回、
 星の話、そして宇宙のお話しをお伺いしていきます。

今村「早速お話をお伺いしたいのですが、私たちが実際目に出来る
  星の数って、どのくらいの数がありますか・・・?」
妹川さん「私たちの地球が所属する太陽系、その太陽が所属する
  かつては銀河系と言っていたんですけど、今は天の川銀河と呼びましょう!と
  なっています。その天の川銀河には、太陽を平均的な質量の天体だとすると、
  だいたい1000億個分くらいの星がある、考えられています。
  で、当然肉眼で見える星と言うのは、地球で理想となるのが1万個なのではないかな、
  と。当然地球は球体で下半分は隠れている訳ですから、実際にはもっともっと
  少ないですね。そのほとんどが、距離が遠いか、あるいは、近くの星の陰に隠れて
  大部分は見る事が出来ないとなっています。」


          星って・・・丸いの???
今村「星って丸いんですか??」
妹川さん「一般的に重力の強いものなので、球体になりがちなんですね。
  ところが、非常に大きなガス体、球体のものが、太陽のようなペースではなくて
  もっともっと早く自転している星となると、やはりちょっと膨らんでいるそうです。
  自転方向に膨らんだ感じ。地球であれ、月であれ、完璧な球体では
  ないのです。」

           星の距離って???
今村「では、ここから見る星、例えば1等星とか2等星とか、どうやって
  区別するんですか???」

妹川さん「紀元前150年くらい前、ギリシアの天文学者の
  ヒッパルコスと言う方が、始めた分類法で、目に見える一番明るい星を1等星、
  順に2等星、3等星、4等星・・・ぎりぎり見えるかすかな星を6等星と呼んでいる訳
  ですよね。その6等星まで見えたとしても、やっぱり街明りやもや、PM2.5などの
  影響により、年々目に見える星の数は減ってきているんです。」
今村「じゃあ、何座とかで、構成されている小さな星と言うのも
  見えにくくなっているんですか?」
妹川さん「星座早見盤では、6等星までの星を結んで星座を
  表していますから、当然、その早見盤で見える星も、少なくなってきていますよね」
  
  だから、星がだんだんと見えなくなる、と言うのは、寂しい限りですねぇ?。
  街の明りなどが大きな影響を与えている事は間違いないみたいです。

  今日のオンエア曲
SMILE  / ELVIS COSSTERRO
星をください / THE BKUEHEARTS

  


パーソナリティ


今村敦子

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