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ブチカンガストロノミー研究所 8月21日 きのこ

ガストロノミーとは、「食事と文化」全般について指すもので、食材、その食材を使った郷土料理と文化、それを出すお店、というふうに、食材を起点に「食べること」を追求していくものです。
近年では、「ガストロノミー・ツーリズム」と言って、現地に行かなければ出会えない料理を求めて旅行する方も増えてきました。
そんな福岡が誇る食材にスポットを当て、皆さんにも知って頂こうというコーナーです。

現在のテーマは、「きのこ」です。
実は、福岡県は長野県、新潟県に次ぐ全国第3位のきのこ生産量を誇る有数の産地です。
その中でも三潴郡大木町は、きのこの生産量西日本一を誇る「きのこの町」として知られています。


ということで、大木町にある九州最大規模のきのこ生産企業「株式会社きのこの里」の、専務の北島さん、常務の田中さんにきのこについてインタビューしてきました。

■「株式会社きのこの里」について

https://ookinoko.com/index.html
福岡県三瀦郡大木町大角808番地
昭和60年9月に組合を設立して、今年で41年です

きのこの里で作られたきのこが購入できる店舗
ゆめタウン、道の駅おおき、道の駅みやま
JAから出荷しているものは、福岡県内の各スーパーで購入できます

■大木町のきのこの生産
大木町のきのこの生産は、エノキ茸から始まりました。
現在、特に生産量が多いのは、エノキ茸とブナシメジです。
そして、「新しいきのこを生産できないか」という考えから、エリンギの生産にも取り組むようになりました。
その他、雪嶺茸、王リンギへと生産は広がっています。

■品種改良に取り組む
雪嶺茸は、白麗茸と呼ばれるヒラタケ属の白いキノコです。
中国をはじめ、ヨーロッパや中央アジアなどが原産とされ、見た目にはアワビタケにも似たところがあり、強い芳香とコリコリした食感がアワビを思わせるきのこです。
ただし、栽培には時間がかかり、瓶に種菌を植え付けてから収穫できるまで120日ほどかかります。
そこで、「もっと生産期間を短くできないか」という考えから、品種改良に取り組むことになりました。
目を付けたのが比較的生育が早く、60日ほどで出荷できるエリンギです。
雪嶺茸とエリンギを掛け合わせることで、エリンギの「生産期間が短い」という性質を取り込み、「カサが白くなくても、美味しい」個体ができたため、それを商品化したのが王リンギです。

■「博多すぎたけ(ヌメリスギタケ)」について
博多すぎたけは、シャキシャキとした食感が楽しめるきのこです。
実は福岡県の農林業総合試験場で生産できるように改良されたきのこで、キノコの旨みがとても強く、なめこのようなぬめりがあるのが特徴です。
現在は、全国で唯一福岡県大木町の「ドリームマッシュ」だけが栽培を行っている貴重なきのこです。

■きのこを育てる「菌床」とは?
菌床とは、簡単に言えば、きのこの菌を育てるための培地になります。
「きのこの里」で使っている主な材料は、コーンコブ(トウモロコシの芯)、米糠、おから、ふすまなどです。
以前は、杉のおがくずを使って栽培していましたが、コーンコブ変わりました。
コーンコブの方が、より多くのきのこを収穫できるからです。
一度使用した菌床でも、もう一度きのこが生えてくることがあります。
しかし、一度目の収穫で菌床の栄養分をかなり使ってしまうため、二度目に生えてきたきのこは、収量が少なく、大きくなりにくいため廃棄されます。
ちなみに、椎茸は、刺激を与えると何度でも収穫できるそうです。
また、菌床の形もきのこによって違います。
エノキ茸、ブナシメジ、エリンギなどは、プラスチック製のボトル、椎茸はブロック型になっています。

来週もきのこの話を続けます。