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ブチカンガストロノミー研究所 9月25日 きのこ

ガストロノミーとは、「食事と文化」全般について指すもので、食材、その食材を使った郷土料理と文化、それを出すお店、というふうに、食材を起点に「食べること」を追求していくものです。
近年では、「ガストロノミー・ツーリズム」と言って、現地に行かなければ出会えない料理を求めて旅行する方も増えてきました。
そんな福岡が誇る食材にスポットを当て、皆さんにも知って頂こうというコーナーです。

現在のテーマは、「きのこ」です。
実は、福岡県は長野県、新潟県に次ぐ全国第3位のきのこ生産量を誇る有数の産地です。
その中でも三潴郡大木町は、きのこの生産量西日本一を誇る「きのこの町」として知られています。


ということで、大木町にある九州最大規模のきのこ生産企業「株式会社きのこの里」の、専務の北島さん、常務の田中さんにきのこについてインタビューしてきました。

■「株式会社きのこの里」について

https://ookinoko.com/index.html
福岡県三瀦郡大木町大角808番地
昭和60年9月に組合を設立して、今年で41年です

きのこの里で作られたきのこが購入できる店舗
ゆめタウン、道の駅おおき、道の駅みやま
JAから出荷しているものは、福岡県内の各スーパーで購入できます

■王リンギについて
栽培に手間がかかるので、生産量は多くありません。
現在は人手不足という背景もあり、極少量の生産にとどめています。
主な出荷先は、道の駅や一部のレストラン、JAなどを通じた市場であって、
一般のスーパーでは、あまり見かけないきのこになっています。
手間がかかる理由の一つは、大きく育てるために、間引くことが必要だということです。
普段スーパーなどで見る「きれいに形のそろったきのこ」の裏側には、こういう努力があるのです。
逆にエノキは間引きをするのではなく、むしろ数を増やす方向で栽培するので、
手間が比較的かからず、大量に生産でき、多く出回ることになります。

■エノキの栽培に対する努力
物価が上昇している現在でも、エノキは比較的価格が安い「優等生」といえる存在です。
その裏には生産者の努力があります。
栽培技術を変えたり、培地や配合を変えたり、生産効率を上げることで、成り立っています。



■作ってみたいきのこ
人工栽培が難しいと言われる、松茸やポルチーニです。
栽培が簡単なのは、木を腐らせて養分にして育つきのこ。
一方、木と共存するきのこは栽培が難しいです。
松茸に関して、人工栽培の開発が進められていますが、まだ完全な成功には至っていません。
「自然に生えている松茸を見つける方が早い」というほど、まだ技術的な難しさが残っています。

■松茸の良さは
採れたての松茸の香りがポイントではないかという話です。
実際の流通では、海外から輸入も含め、消費者に届くまでに時間がかかりますが、
松茸にとって「香り」と鮮度が非常に重要であることには間違いなさそうです。

■海外産の松茸と言われるもの
中国・韓国産は比較的日本の松茸に近い一方、海外のものは、
香りが似ているものの、日本の松茸とは形などがかなり異なるものがあります。
例えば、北米で収穫されるものは、アメリカマツタケと言って品種は違いますが、
松茸特有の非常に強い香りを持っています。
ヨーロッパで獲れる白い松茸もアメリカマツタケに近いものと考えられます。

■なぜ、エリンギ御飯がないのか
エリンギは食感が特徴のきのこです。
一方御飯と相性が良いと言われるぶなしめじは、香りが良いと言われています。
つまり、混ぜご飯などに使うきのこは香りが良いものの方が合うということです。
食感を楽しむきのこは、ソテーなどで食べる方が使い方として合っています。

来週もきのこの話を続けます。