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アリの世界

コンシェルジュは九州大学「持続可能な社会のための決断科学センター」准教授村上貴弘先生です。

社会に問題が発生したときに大学の教員、学生として、どうやって社会に還元するのか?という研究をされています。

具体的に言うと、このコロナ禍で子供たちが休校になったとき、村上先生は子供たちのために
動画サイトで、生で授業を配信してあげたそうです。このように、社会で大きな問題が起こったときに
大学の教員として、社会にどうかかわって発表していくか、どうやって還元していくか?という研究です。

そしてもう一つ。村上先生は「アリ」の研究もされています。もちろん、持続可能な社会のための決断、と言う
研究テーマに「アリ」も入っているといいます。

アリの社会は人間の社会よりも複雑で、かなり進化が進んでいるそうです。
先生がアリに興味を持ったのは、協力行動、集団で行動しているときの アリの1個体1個体の
動きが、他の生き物に比べて複雑で面白かったから、だそうです。

アリは今地球上に1万1千種類くらいいるそうです。日本でも300種類くらい
いるそうです。
アリの研究ジャンルは、先生たちのような研究家から言わせると
「真社会性」を持つ「真社会性生物」と言われていて、人間は亜社会性と言って
段階が一つ下なんだそうです。人間がアリの一つ下!!

真社会性とは、産卵繁殖に特化した女王アリがいて、子供を産まない働きアリ(ワーカー)がいて
その世代が何世代も重なって大家族を形成していることです。
人間はそうはいかないですよねー。

沢山の種類がいるアリですが、先生が特に注目しているのが「ハキリアリ」。

ハキリアリの女王の寿命は20年!!で、働きアリは3か月!!だそうです。
24時間ほぼ働き、15分に1回休むのだそうです

普通のアリは女王が大体5-6年、働きアリは2-3年っていうのもいれば
ほぼ変わらないアリもいて、見ていて面白いそうですよ。

ハキリアリは、女王と幼虫はキノコを食べて、成虫はほとんどご飯を食べない

ハキリアリは、葉っぱを切って巣に持ち込み、その葉っぱを使って、巣の中でキノコを栽培する
というアリです。

先生からの『家にアリが入ってこないようにする』ためのアドバイス

1 目的をなくす。例えば甘いものなどアリが寄ってきそうなものは冷蔵庫に入れる
 (5度以下では動けない)

2 ベビーパウダーを通り道などにふりかける
 (粒子が細かくて足が滑るので嫌がる)