FM 福岡 FUKUOKA

2026年5月23日放送
「毎朝、公園を掃除している一人の男性へ宛てた、20代女性からの手紙」

私は、毎朝この道を通り、あなたの姿を見ながら駅へ向かっています。

不器用で、人づきあいもあまり得意ではない私は、仕事で落ち込むことも少なくありません。

でも、そんな時、なぜか、私を励ましてくれるのは、あなたでした。

あなたは、私のことなど知らないでしょう。

私も、あなたのことは何も知りません。

それでも、暑い日も、寒い日も、小雨の日も、風の強い日も。

いつも変わらず、黙々と公園やその周りを掃除しているあなたの姿を見ると、

不思議と、ほっとするのです。

あなたが拾い上げているのは、ただのゴミではありません。

誰かが置き去りにした無責任や、昨夜の誰かの寂しさのかけら。

そして、日々の忙しさの中で、私が忘れかけていた大切なものを、そっと拾い上げて、

心に戻してくれているのだと思います。

あなたは、きっと知らないでしょう。

見返りを求めることもなく、誰に褒められるためでもなく、ただ静かに続けている、その姿が

私にとって、どれほどの支えになっているのかを。

あなたが今日も拾い上げているのは、この町の小さな優しさなのかもしれません。

そしてその優しさは、ちゃんと、誰かの心に届いています。