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ザ・メシュラン

放送日:2025-05-09(金) 地域:中央区

私房菜 鉄板焼 松村

TEL
070-8527-3861
住所
福岡市中央区六本松2丁目8-8 ダイナコート六本松2 101
ジャンル
洋食
オープン日
2024年6月
席数
カウンター5、6席(完全予約制)
営業時間
ランチ(土・日・月曜日のみ)
11:00~最終入店12:30 / 17:30~最終入店19:30

定休日:水曜日
調査日
■2025年4月25日
■天候 晴れ
■時間 19時30分
URL
https://teppanyaki-matsumura.com/

内容

今日ご紹介するのは、六本松の城南線から少し入った場所にある鉄板焼きのお店です。
白壁にダークブラウンの木の扉で、香港っぽい赤と青の小さな看板を掲げているので、すぐに分かると思います。
店内はカウンター5、6席のみというこじんまりとした空間ですが、その分プライベート感があります。
店名の「私房菜」は、香港でシェフがマンションの一室をお店に仕立てあげたものを表していて、
まさに、普通の家の中のようなプライベートキッチン感覚として付けています。
オーナーシェフの松村さんは、「明治記念館」でキャリアをスタート。
その後、ミシュラン一つ星獲得の高級鉄板料理店「うかい亭」で修業。
スイス・ジュネーブへ渡り、2年間、鉄板焼シェフとして勤務し、知人の誘いで香港に移住。
「鐵板燒雪舟」に12年勤めた後、香港の政情不安で帰国し、昨年、この店を独立オープン。この道31年。
この店は完全予約制のコース料理のみとなります。
シェフ曰く、「和魂洋才で、鉄板“焼き”にとらわれず、
鉄板“料理”として自由な発想で楽しんでいただきたい」と言うことで、
鉄板焼きや和洋中の垣根を越えたアイデアで、ライブ感たっぷりに魅せる料理を展開していきます。
食材は、長浜や青果市場などで仕入れ、地物中心に扱っています。
天神からも10分足らずでアクセスもよく、周りを気にすることなくゆったりと料理を楽しめるお店です。

チェック

コースのみ
【お肉と魚介のコース】(8,800円)、【フォアグラコース】(12,800円)、【フランス産ラム肉コース】(13,800円)
【鮑コース】(13,800円)、【鮑の岩塩蒸しコース】(15,800円)、【オマールコース】(16,800円)
【トマホークコース】(30,800円)、【M’z(エムズ)おまかせコース】(22,000円から)
席があれば当日の14時までの予約受付で、1名様から可

我々は、【お肉と魚介のコース】(8,800円)を頼んだ

【お肉と魚介のコース】(8,800円)
コースの流れは、鉄板茶碗蒸し、ガーデンサラダ、魚介料理、和牛ステーキ、
白飯、味噌汁、漬物、デザート、コーヒーまたはダージリンティーとなる。
料理する前に食材のプレゼンテーションがある。

【鉄板茶碗蒸し 筍ときのこあん】
温かいものを出したいということで、いきなり鉄板焼きでは考えられない料理が登場。
しっかりとした出汁を加えた地を洋風の器に流し、ステーキカバーをして、鉄板の上で蒸し焼き。
その上に、筍ときのこ(エノキ茸、平茸、しめじ)の銀餡をかけていたが、とろみをつけずにサラッとしていた。
空豆を添え、柚子の皮を削りかけて出てきた。
和の出汁の味に、柚子の爽やかさが重なり、ホッとする味。
具材が多く、食感も楽しめる一品。

【ガーデンサラダ】
鉄板焼きのお店とは思えないこだわり抜いた豪勢なサラダ。
この日は、糸島産を中心とした、キャロットラペ、ケール、フリルレタス、ブロッコリ、
ズッキーニ、スナップエンドウ、ミニトマト、ピクルスにした大根、ゴボウ、生姜、金柑など。
ボイルした野菜には玉葱ドレッシング、金柑には柚子などで作った柑橘系ドレッシングなど、
2種類のドレッシングを使い、食感のアクセントにスライスアーモンドをかける。

【天然鯛のグリル 2種のアスパラガス添え】
長崎産天然鯛は、皮目に切れ目を入れ、余分な脂を落としつつ、
油を一切使わずに香ばしく皮目をパリッと焼き上げていく。
身側には極力火を通さず、皮からの余熱でふっくらと火を入れるので、
身の中央はしっとり、外側はカリッと仕上がり、焼き目と蒸し焼きの中間を狙った技が見事。
そしてこの一品のもう一つの主役が、ホワイトとグリーンの2種類のアスパラガス。
佐賀産のアスパラガスは、シンプルに皮を剥いて、下茹でし、塩とレモンを使い、低温でじっくり加熱。
ホワイトアスパラの「しっとりとろけるような食感」と、
グリーンアスパラの「シャキッとした歯応え」が好対照になっている。
それに合わせたのが、自家製のジェノベーゼソースとグリビッシュソース。
ジェノベーゼソースは、バジルの葉とオリーブオイル、ナッツ、チーズなどを使った定番ソース。
鮮やかな緑と香りが、アスパラの清涼感や、鯛の旨味と調和する。
グリビッシュソースは、フランス料理で使われるクラシカルな冷製ソース。
ゆで卵の黄身とマスタードを乳化させ、ピクルスやハーブを加えたもので、
コクがありつつ酸味もあり、ホワイトアスパラの繊細な甘みに輪郭を与えてくれる。
鉄板料理は肉だけじゃなく、魚や野菜までもが主役になれる見本のような一品。

【和牛ステーキ】
この日使用したのは、鹿児島県産の経産の黒毛和牛のサーロインとヒレの2種。
4年半~5年ほどの経産牛の方が、脂が程よく落ち、赤身のうま味が濃く、軽やかで滋味深いとのこと。
焼き方を尋ねられるので、お好みで注文すると良い。我々は、ミディアムレアで頼んだ。
焼く前にしっかり常温に戻し、脂の質と香りが最大限に引き立つよう調整して、鉄板にのせる。
鉄板の熱を活かしつつ、弱火でじっくりと中心まで火を入れていく。
付け合わせは、サクサクで香ばしく、肉の脂を受け止める「ジャガイモのハッシュポテト風」、
香ばしく焼かれ、甘みとシャキシャキ感が際立つ「皮付ヤングコーン」、
肉厚ジューシーで、噛むほどに旨味が染み出す「椎茸のソテー」、
ほんのり青い香りと食感がアクセントになる「摘果メロン」と、山葵の葉。
薬味として、粒の荒い岩塩、フレッシュな山葵、生胡椒の粒を添えていた。
サーロインは、脂の甘みが口に広がり、リッチな味わいで、岩塩との相性が抜群。
ヒレは、尻尾側の「テート」と呼ばれる希少部位で、とても柔らかく、シャトーブリアンに匹敵する味。
眼の前の鉄板で焼かれる和牛の香ばしい香りや肉汁、噛んだ瞬間の旨味がたまらない。
脂もしつこくないので、滑らかに食べられる。

【白御飯(新潟山川米)、もしくは、ガーリックライス】
「白御飯」か、「ガーリックライス」を選べる。ガーリックライスの場合、お1人様分660円。
ガーリックライスは、油でにんにくを軽く炒め、香りが出たらご飯を加える。
宮崎の甘口醤油を垂らし、生醤油を焦がしたものと刻んだ大葉を加え、一切押し付けず、混ぜ込まずに完成。
この時、選り分けた御飯の一部を鉄板にヘラで押し付けて、薄く平べったくしたチップスのようなものを作る。
ふんわり粒が立った御飯をお茶碗によそい、お米のチップスを立てて出てくる。
混ぜ込まないので、白米のままの部分、醤油が染みた部分、おこげの香ばしい部分が楽しめるのが良い。
お米のチップスもサクッとして口当たりが良い。
御飯の旨味や甘味も引き出され、扱う油が少ないので、軽やかな味わい。

【味噌汁・漬物】
ガーリックライスに合わせて登場。
この日の漬物は、数種類の根菜や香味野菜を使った自家製の和風ピクルス。
風味が良いゴボウ、しっかり味が染みた大根、シャキシャキ感のあるにんじん、
さわやかな辛みがアクセントの生姜を使っていて、酸味も抑えめで食べやすい。
口の中がリセットされる。
汁物は、鰹節と昆布出汁の味噌汁で、この日の具材は海藻と葱だった。

デザート【苺のムースと苺のスープ】
とろみがある苺のスープを器にたっぷり入れ、苺のムースをのせる。
カット苺やミントの葉などを飾り、春らしい彩りと清涼感があるデザート。
ムースは、苺のピューレに生クリームを合わせてゼラチンで固めたもの。
スープは、苺に砂糖を当てて水分を抜き、氷と一緒にミキサーで回したもの。
酸味も程よく、美味しい。
それに、コーヒーかダージリンティーが出てくる。

■■攻略法■■
席数が少ないので、なるべく早く予約するべし。
4名以上だと貸し切りになります。

■■チョッチュ■■
茶碗蒸しとサラダの間にお酒に合うちょっとした一品があると嬉しいなぁ。我々酒飲みなので。

■■オススメ店■■
松村さん 「うかい亭」

■■その他■■
客単価 : コースプラス飲んだだけ
最近は、【フランス産ラム肉コース】(13,800円)、【鮑コース】(13,800円)が人気。

ビールは、660円から。
ウイスキーは、990円から。
焼酎は、グラス770円から。
日本酒は、300ml 1,760円から。
ワインは、ボトル5,500円から。

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