FM 福岡 FUKUOKA

2026年7月のテーマ 茄子 ③

この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「茄子」です。


中村調理製菓専門学校 日本料理担当 島村公大先生にお伺いしました。

中村調理製菓専門学校



福岡市中央区平尾2-1-21

092-523-0411


https://chori.nakamura-s.ac.jp/


◆茄子の栄養について
茄子は、皮に含まれる紫色の色素成分「ナスニン」が特徴です。ナスニンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用をもっています。また、カリウムを含み、体内の余分な塩分の排出を助ける働きがあります。さらに、葉酸やビタミンB群なども含まれており、健康維持に役立つ野菜です。

◆各地の伝統茄子の違い
日本には多くの茄子の品種があります。京都の賀茂なすは果肉が緻密で煮崩れしにくく、田楽に適しています。大阪の水なすは水分が多く、皮が薄くて柔らかいため、生食や浅漬けに向いています。福岡においては、博多なすが有名です。果実は長く、皮が柔らかく果肉もきめ細かいため、焼きなすや揚げびたしにすると甘みが引き立ちます。茄子は地域ごとの個性が楽しめる野菜です。

◆茄子を調理する時のポイント
茄子は油を吸いやすいため、油を使用する際は十分に加熱してから調理します。また、切った後は変色やアクを防ぐため、短時間水に浸します。ただし、長時間浸すと風味が損なわれるため注意が必要です。皮に切り込みを入れると火の通りや味の含みが良くなります。

◆先生だから知っている「茄子」の豆知識など
茄子の原産地はインド周辺で、4,000年以上前から栽培されていたといわれています。中国を経て奈良時代頃に日本へ伝わり、江戸時代には庶民の間にも広く普及しました。また、「成す」に通じることから縁起の良い野菜とされ、「一富士二鷹三茄子」にも数えられています。他にも「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざがありますが、おいしい秋茄子を嫁に食べさせるのはもったいないという説と、体を冷やすため嫁の健康を気遣ったという愛情説があります。同じことわざでも時代や立場によって解釈が異なる点は、日本の食文化の面白さと言えます。